マーケティングとは?
マーケティングの本質を一言で表すと・・・
マーケティングというと、あれこれ思い浮かべるが、「本質を一言で表せ」と問われて即答できる人は意外に少ない。
販売、4P、売るための技術、販促活動、市場調査 などという答えが返ってくるが、いずれも正しくない。
正解は、
ヤマメの釣り方はヤマメに聞け
顧客オリエンテッド
もっと正確には、「顧客オリエンテッド」
これはよく「顧客志向」と訳されるが、「志向」では、やや曖昧だ。
「顧客の方を向く」のではなく、オリエンテッドなので、もっと強く「全ては顧客のニーズから始まる」という意味だ。
即ち、「顧客の発するニーズをしっかり掴まえ、顧客ニーズピッタリの物・サービスを提供すれば(極端に言えば)売る努力をしなくとも、自然に売れる。」 それくらい顧客ニーズにあった物・サービスを提供しなさい、ということである
実際、ドラッカーの「マーケティングとは販売を不要にするものだ。」という言葉は有名。
GEの名経営者ジャック・ウエルチの
「皆さんの雇用を保証できるのは会社ではない。それができるのは我々の顧客だけだ」
「顧客のことを考えていない時間は何も考えていないのと同じである」
という言葉も印象的だ。
市場調査、顧客分析、市場細分化、ターゲティング、広告・宣伝、流通政策などは、あくまでも、「顧客のニーズに合わせる」という、マーケティングの究極の目的を達成するための、手段・ツールに過ぎない。
顧客ニーズの把握
というわけで、「顧客ニーズの把握」が最重要課題となるわけだが、
これが難しい
顧客アンケートをすればニーズがわかる、というような単純な話ではない
そもそも、顧客が、「自分が何を欲しているか(自分の潜在ニーズ)をわかっていない」場合が多いからだ。
アップルの iPhone は世界的なヒット商品だが、あれが企画された時点で、世界の何億人という人が「潜在的に持っていた顧客ニーズ」をわかっていたのは、ジョブスだけではないか。
秀吉が「猿」と呼ばれ、信長の草履取りをしていた時、真冬に自分の懐で草履を暖めていて褒められた話は有名だが、これだって、信長自身が「暖かい草履が欲しい」というニーズを自ら認識していたとは思えない。
もし認識していれば、信長のことだ、「暖めておけ」と命令したはずだからだ。