沖縄の「不都合な真実」
今日は、不都合な真実シリーズの第二弾。沖縄シリーズの第二弾でもあります。
はじめに
沖縄には、何回か観光で行ったことはあるが、私も沖縄に対しては、本土人の
「戦争と基地のかわいそうな島」
という、ステレオタイプなイメージしかもっていなかったが、
最近、
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を読んで、本土における
沖縄の報道が極めて一面的で、報道されない事実が沢山ある
ということを、改めて認識した。
私が読んで「へえ」と思った事をトリビア的に箇条書きにし、簡単な説明をつけてみた。
県民は。基地返還を望んでいない
基地返還は、県民の総意ではない。返還を望まない県民も多い。
観光以外に大した産業のない沖縄にとって、米軍基地は最大の産業である。基地に就職するための専門学校もあり、基地就職は競争率30倍の超人気。
町村単位でみると、
基地への依存度が高い町ほど所得が高い、という事実がある。
基地がなくなると経済的に困る。
普天間が返還されると、その面積が大きいため、需給のバランスが崩れ、
普天間周辺の土地価格が暴落する。
返還されると、基地に土地を貸している地主の賃貸収入がなくなる。
現在は、沖縄全土で4万人の地主が、総額900億円な地代を毎年、国から受け取っている。
市町村が地主のケースも多い。その場合は、自主財源なので使途も自由。地代収入を地域住民にバラまくことも自由である。
故に、一般住民も基地の恩恵を受けている。
実際、名護市では、東京ドーム35個分の海兵隊基地の返還を20年近く
返還しないよう米軍に対し延長願いを出している。年間2億円弱の地代が欲しい為である。
実際、1998年以降、米軍は基地として使っていないが、政府は全く使っていない基地の地代を名護市に毎年2億円払い続けている。
このような例は他にもいろいろある。
基地の県外移設を望んでいない
県外移設となると、年間3000億円以上の「振興資金」が貰えなくなる。
一般会計予算が7500億円程度の沖縄県にとって、棚ぼたでもらえる、この沖縄振興資金は非常に重要。
移設は、5000億円という巨額の公共工事利権であり、県外移設の場合、沖縄の建設業者は、その利権を失うことになる。
辺野古に新設する滑走路案が、二転三転したが、これは、
騒音軽減は「単なる名目」で、いかに難しい工事にして、建設利権を増やすか、の駆け引きに過ぎない。
沖縄返還から、累計で約11兆円が沖縄に投じられた。その大部分は、公共工事であるから、建設業は沖縄の数少ない産業の一つに成長し、建設業が全産業に占める割合は、沖縄が全国一。県財界の中心を占め、政治力も強い。元建設会社社長、という市長も多い。
日本政府のジレンマ
辺野古移設は、二度にわたって閣議決定されており変更出来ない。
これまでの18年間の交渉の苦労を別の場所で再度繰り返したくない。
既に基地移設のアメとして、北部振興に2000億円使ってしまった。
これで移設しなければ、国民に無駄使いだと攻められるが、沖縄に返せ、とも言えない。
さらに、振興資金を投じないと移設が進まない状況。
実際、安部首相は、沖縄に対して大盤振る舞いを続けている。
沖縄の戦略
反対運動を盛り上げ、移設を遅らせ、政府を困らせれば困らせるほど、沖縄に金が落ちる構造を続けること。
米軍高官から、「沖縄は、ゆすりの大家だ」という発言もあったほど(本人は発言を否定)
沖縄が抱える本当の病巣1・・ヤク漬け
沖縄返還以来40年間に11兆円が投じられたことは、先に書いた。これにより、沖縄は自立心を失い、補助金なしにはやっていけない体質になってしまった。言って見れば、ヤク漬けである。
沖縄振興資金、北部振興資金 以外に、沖縄ではビール・泡盛などの酒税が安く、ガソリン。航空機用ガソリン、揮発油税も特別に軽減されている。
国内で免税店が認められているのは沖縄だけである。
他にも沖縄だけの特別措置はかなりの数があるようだ
本当の病巣 2 ・・貧富の格差
沖縄は、
- 一人当たり県民所得最下位 (東京都の半分以下)
- 失業率 日本一
など、元々全国で、最も貧しい県だが、
一方で
振興策は、大企業、特に建設業しか潤さないため
という、貧富の差が最大の県でもある。
特に、官民格差が大きく、
県職員の年収は、沖縄の平均の2倍以上の722万円(2006年)
「夫婦で公務員なら、首里(東京で言えば、田園調布のような、高級住宅地) に家が建つ」ということばが有るほど。
地方公務員に、国家公務員と基地従業員を加えると、全県民の約10%だが、これらの公務員がえる所得は、全体の45%に達する。
従って、県職員の採用試験の倍率は、18倍以上と、全国最高レベル。
その他
いつも軍用機がすれすれに飛ぶ画像で紹介される小学校は、実は、普天間飛行場より後に作られた。
普天間飛行場は、終戦直後の1945年に建設。普天間第二小学校は、その24年後に、宣野湾市が、危険を承知であの場所に建てた。
辺野古住民は、移転賛成派が大部分。移設で埋め立てられる部分は、元々キャンプシュワブの敷地内で、今でも漁は出来ない地域。損するものがなくて、補償金だけ貰える。
よって、辺野古で「基地移設反対と叫んでいる人たちは、全て外部からの活動家か、ひまな公務員の応援部隊」
騒音被害者総数は、東京都民の方が多い。東京のほうが人口密度が10倍も高いので、横田基地による騒音被害者数は、普天間の10倍。横田の面積は普天間の1.5倍。
おわりに
いかがですか?
「戦争と基地のかわいそうな島」という沖縄のイメージが大分変わったのでは?
池田信夫氏は、「おねだり」は「沖縄の地場産業」と言っています。全くその通り、と思います。
大麻の例といい、沖縄の例といい、テレビ、新聞などマスコミ報道が如何に偏向しているか、です。
幸い、今はインターネットがあります。是非自分でチェックしてみましょう。
ご参考
「不都合な真実」シリーズ第一弾
共産党の 「不都合な真実」 - 永遠の旅人日記
「沖縄」シリーズ第一弾
日本一立派な工業高専 - 永遠の旅人日記
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参考にしたサイト
ガソリンやビールが安い!?税金の軽減措置がある沖縄県 | TAX横丁