永遠の旅人日記

好奇心一杯に生きて来た人生。テーマは、女性用バイアグラから橋下徹まで、かなり広範囲。

宗教は怖い !

キリスト教と科学者

私が昔から不思議に思っていることがある。
れっきとした科学者が、何故キリスト教の信者で居られるのか?
ということである。

誤解しないで欲しい。私は別に、信仰の自由を侵そうと思っているわけではない。

ただ、キリスト教の聖書に書いてあること( 特に旧約聖書の「創世記」) と科学的事実、は完全に矛盾している。
キリスト教を信じる、ということは、聖書に書いてあることを全て信じる、ということ。
だから、一般の人はともかく、科学者がキリスト教を信じること、に違和感を感じるのである。

創世記の物語

旧約聖書には、「創世記」という章があり、神がこの世を創った様子がいろいろ描いてある。
まずは、天地の創造。

1日目 暗闇がある中、神は光を作り、昼と夜が出来た。
2日目 神は空(天)をつくった。
3日目 神は大地を作り、海が生まれ、地に植物をはえさせた。
4日目 神は太陽と月と星をつくった。
5日目 神は魚と鳥をつくった。
6日目 神は獣と家畜をつくり、神に似せた人をつくった。
7日目 神は休んだ。

神様も働くと疲れるんですね。

さらに、
神は死が存在しない楽園を、エデンという地に創り上げた。この楽園の管理人として、アダムという人間が 創られた。やがて寂しそうなアダムのために、彼のあばら骨の1本をとって妻としてイヴを創造した。 ふたりはしばらく幸せに暮らしていた・・

女は男のあばら骨一本から出来たのだそうだ。

また、アダムとイブから数えて10代目の ノアの方舟に世界中の生物を乗せて、40日続いた大雨と大洪水の被害から逃れた、などなど。

整合性

私からすれば、まあお話しとしては面白いよねー
と、はなから「良く出来たお話し」としか見ていないが、西欧には、ファンダメンタリストという人達がいて、彼らにとっては、聖書は「絶対」。

ダーウィンの進化論は、彼らにとって衝撃だった。人類の大元は、アダムとイブではなく、猿になってしまったのだから。

爾来、生物学や歴史学と聖書の整合性を取るために、ファンダメンタリスト達によってありとあらゆる理屈が考えられた。

前にご紹介した、「そんなバカな!」の記述によると、

地球の年代について

聖書によれば、神様が一週間働いてこの世を造ったのは、紀元前6000年位。科学によれば、地球の年齢は約42億年。
彼らの理屈によれば、
地球の年齢は放射性同位元素を使って測定されているようだが、そんなものを当てにしてはいけない。なぜなら、ノアの洪水のような天変地異の際にすべては狂ってしまったからだ。

ノアの方舟

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ある人が恐竜のような大きいものははたして方舟に積めたのだろうか?と意地悪く質問すると、
「神は赤ん坊の恐竜を一つがい遣わされたのだ」

「神は昆虫のような種類の多いものについてもどれ一つとしてお忘れにならなかった。ノアはすべての昆虫をそれぞれ一つがいずつ、方舟を仕切って収めた。だ が、さすがにシロアリだけは中央の部屋に積むよう注意した……」

ちなみに、「創世記」の記述によると、ノアの方舟は、今から4500年前、当時600歳のノアが100年かけて作ったとか。
当時は、数百歳という人達がゴロゴロ居た。
それは、今ほど汚染もなく地球環境が違ったから、だそうな。
方舟の大きさは、

  • 長さ 140m
  • 幅 23m
  • 高さ 14m
  • 約 2万4000トン級(勿論 木製)

比較のために、

  • 咸臨丸 600トン(木製)
  • 飛鳥 5万トン(勿論 鋼鉄製)

日本にも「まじめ」に解説してくれる牧師さんがいました!
突っ込みどころ満載です
ノアの方舟に、全種類の動物が入るなんて可能なの? | 聖書入門.com わかりやすい解説で、聖書の言葉を学ぶ

おわりに

これらの「創世記を巡るこじつけ話」は、普通の日本人の感覚からすると、笑い話か、悪い冗談にしか聞こえない。

こうした「究極の屁理屈」を、れっきとした科学者が信じるとは到底思えない。
多分多くの科学者が、その矛盾に苦しんでいる筈だ。
しかし、
幼児期から刷り込まれたものを否定することは簡単ではない、に違いない。一流の科学者ですらそうだ。
だから、宗教は怖い!

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参考にしたサイト
創世記 - Wikipedia

ノアの方舟 - Wikipedia