永遠の旅人日記

好奇心一杯に生きて来た人生。テーマは、女性用バイアグラから橋下徹まで、かなり広範囲。

ドローンの夢 と 規制

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ドローンの夢

私がドローンに関心を持ったのは、2013年12月に、アマゾンが、ドローンを使って配達を行うことを実験している、という記事を読んで下記の動画を見た時だ。 ドローンの将来に無限の可能性を見た。

http://www.itmedia.co.jp/news/spv/1312/02/news056.html

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その夢は、下記の動画を見たことによって倍加された。
これまで見た中で、最高に素晴らしい 花火である。
まだ見ていなかったら、是非見て欲しい。そしてドローンの持つ可能性を感じて欲しい。

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そもそもドローンとは

コンピュータ制御によって自律飛行する無人航空機(UAV)のこと。もともと軍事目的で開発されたが、最近は、Amazonのように商業や、火山などの危険地帯の空撮など、民間利用も広がっている。
ローター(回転翼)を複数搭載したマルチコプター型のものが主流。
ラジコンヘリとの最大の違いは、ドローンは、予めブログラミングすれば、GPSを元に自律飛行できることである。もちろん、ホビー用などの安価なものには、その機能はない。

次のレクサスのCMも見て欲しい。

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これは、CGではない。実写だそうだ。一年かけて一台一台ブログラミングしたらしい。まさに自律飛行そのもの。それにしても、こんなに細かいところまでブログラミングできるとはびっくり。

話はちょっとそれるが、このCM 30年位前にスピルバーグが作った「ニューヨーク東8番街」という映画からヒントを得ていると思う。地上げ屋に立ち退きを迫られた老夫婦が小さな宇宙人達(CMのドローンそっくり)に救われる、という心温まるお話だ。

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ドローンの用途

先にも述べた様に、元々は軍事用に開発されたものだ。軍事用から民間に転用されて大発展したものは、インターネット、GPSなどいくらでもあるが、ドローンもいま、そういう時期を迎えてようとしている。

先に挙げた、物流、危険地帯の撮影以外にも、警備・バトロール・追跡、農薬散布、送電線管理、等々

変わった所では、スポーツへの応用もある。先日南アフリカを破って大金星を挙げた、ラグビー日本代表は、コートの真上にドローンを停止し、そこから全体を俯瞰した動画で、各選手の位置どりのチェックをして大きな成果を挙げた、ということだ。
さらに、下記のようなアイディアもある。

救急用ドローン

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AEDを運んで来る、というか、ドローンそのものにAEDが組み込まれている。

ここで、東京23区をこのドローンでカバーすることを考えてみよう。

まず、東京23区の面積は、約621平方km。23区内の消防署数は、58箇所。単純に割れば、一消防署あたりのテリトリーは11平方km。円で考えれば、半径2km程度。ちなみにこのドローンの時速は100km以上なのて、2kmは1分12秒で飛べる。

ということは、58カ所の消防署全部にこのドローンを配備すれば、23区全域(人口900万人) を1分程度でカバーできる、という計算になる。
消防署だから、適当な間隔で配置されているだろうから、単純計算だが、そうおかしな計算結果ではないはず。

動画では、1分でAEDを届けられれば、生存率が8%から80%に上がる、と言っていた。

技術的には、何も難しいことはないので、ドローンの運用ルールさえ決まれば、かなり現実的な案と思いませんか?

ドローン規制

こうした夢のある分野であるにもかかわらず、官邸や善光寺で墜落事故が起きて、面子を潰された警察や官邸が規制に走り、すぐさま規制法ができた。

テロを口実にしているが、こんな法律を作っても、一般人が公園で墜落させて人にぶつけるのを防げるかもしれないが、本格的なテロ防止に役立つわけがない。

今、日本に求められているのは、ルール作り。むやみに禁止するのではなく、どういう状況ならドローンを飛ばしても良いのか、その条件を明確にすることである。
そのルールさえはっきりすれば、日本にはボテンシャルの高い企業が沢山ある。実際、海外の有名ドローン機の主要部品のほとんどは、日本製のはずだ。

新しい技術の危険性だけを取り上げ、短絡的に規制して、技術の発展を邪魔する事だけはやめて欲しい。

Amazonは、来年から実際に米国の一部で配達を初める、という。Flirteyという米国のベンチャーは、米国航空局から初の許可をもらい、「飛行場から診療所まで衣料品を運ぶ」という営業を初めた。


youtu.be


最初に挙げたAmazonの動画は、2年前にその構想が発表された際、夢を見れない大人達に、「季節外れのエイプリルフール」とまで酷評されたという。それが、2年も経たない内に営業ベースに乗るのだ。日本もしっかりしないと。


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(参考にした本)

ドローンの衝撃 (扶桑社新書)

ドローンの衝撃 (扶桑社新書)