ザハ・ハディト氏 参戦!
再コンペ
2500億円の 新国立競技場が白紙撤回され、再コンペになったのは、ご承知の通り。
旧計画の白紙撤回を決めた政府は8月、上限1550億円とする新計画を決定。JSCは9月1日から公募手続きを開始。参加表明は9月18日まで。12月下旬に業者を選定する。工期やコストの縮減を目指し、設計と施工は一体的に発注する仕組み。
だそうだ。
この再コンペに、あのザハ・ハディト氏が再度応募することが明らかになった。
ザハ・ハディト氏 圧倒的有利
今回は、9月半ばから12月半ばの 実質三ヶ月しか検討期間がない。
新規参加チームは その間に
- チームを集め
- コンセプトを検討し
- 具体的な図を何案も作成し
- 1550億円の見積もりができる程度には、設計し
- 見積もりを作成し
- プレゼンにまとめる
の全てをゼロからやらなければならない。
そんなこと三ヶ月で、できるのだろうか?
一方、 ザハ・ハディト+日建設計チームは、既に2年間かけて検討し、設計図も4000枚書いた、と述べている。
ありとあらゆるアイディアは既に検討済みであろう。
規模を縮小し、機能を落とすことは、さほど難しくない。再コンペは予想されていたから、設計チームも残っているはず。圧倒的に有利なポジションにいる、と思う。
下記は、ザハ氏の事務所が作ったムービーである、非常に印象的で説得力もある。約5分
ザハ・ハディト氏 落選予想
ザハ・ハディト、日建設計チームは、現行案をベースに機能をけずり、外見的には、さほど変わらない案を出して来ると思う。
前回、建設費が2500億円にも高騰したのは、ザハ氏の責任ではない。
新国立競技場 ザハ・ハディト氏の言い分 - 永遠の旅人日記
のブログに書いたように、
- 見積もり前からのゼネコンの早期指名
- 設計者・ゼネコン・クライアント間の協同作業の欠落
- ザハ氏のコストダウン提案をJSCが無視
- 建設コストの高騰
など、ザハ氏の主張が正しいと思う。
要は、先にゼネコンを指名してしまったので、競争原理がはたらかなかった。
JSCが、当初予算を気にしていなかったことをいいことに、ゼネコンか「盛りに盛った見積もり」を作ったことと、JSCが「全ての競技団体及びエンタメ業界の要望を満たす」などという、バカな仕様にしたせいであることは、明白。
全ての責任は、文部省の外郭団体であるJSCが負うべきで、ザハ氏ではない、
しかし、日本国民の大半は、マスコミのミスリードにより、ザハ氏のあのデザインのおかげで建設費が2500億円にも高騰した、と思いこんでいるなではないか。
すると、ザハ氏がいくら良い案を出してきても、審査員は、国民感情に配慮して、ザハ氏の案を選びにくいのではないか?
ザハ氏の現行案が余りに、流線的、モダンな印象なので、国民は、反動として、もっと和的なデザインを潜在的に欲しているのではないだろうか?
前途多難
そして当選するのが、わすか三ヶ月で作りあげられ、必然的に検討不十分な案、だとすれば、新国立競技場の建設は、まだまだ前途多難と言えよう。
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参考になるサイト
新国立競技場「やっぱりザハ・ハディドが必要です」元ゼネコン社員から見た混乱の原因www.huffingtonpost.jp